潰瘍性大腸炎(=UC)の治療法にはいくつも種類があります。それらを患者はどのように選ぶべきなのか?「病気を治す」だけでなく「自分らしく生きる」ためにも、治療方法の選択・決定で大切なマインドやちょっとしたテクニックをご紹介します。UCビギナーさんや、難治性などで治療の変更を考えている方におすすめの記事です( ^ω^ )



潰瘍性大腸炎の患者が治療法の選択•決定に向けてすべきこと3つ!
ー未来や夢を諦めずに自分らしく生きるのだ!ー


★もくじ★
1 なななの潰瘍性大腸炎、治療経歴
2 潰瘍性大腸炎のざっくり治療法紹介
3 UC患者が治療方法の選択・決定にあたってすべきこと3つ
 ①自身の治療方針を持つ
 ②できる範囲で情報収集してみる
 ③医師をうまく利用する
4 終わりにー潰瘍性大腸炎と人生


1 なななの潰瘍性大腸炎、治療経歴

簡単に私のUC治療経歴をご紹介します。
詳しいバージョンはこちらの記事を参考にして下さい♪
また、漫画で読みたい!という方はこちらをどうぞ♪

●2012年発症(当時23歳)、全大腸炎型の中等症、寛解と再燃を繰り返す。
●難治例(ステロイド依存例。ステロイドは効くけど、止めると再燃しちゃうタイプ。)
●治療経歴(時系列順)
・アサコール
・ペンタサ注腸
・アサコール+プレドニン(ステロイド)+アザニン
・リアルダ
・アサコール+レクタブル
・アサコール+血球成分除去療法
・アサコール+プレドニン+アザニン
・アサコール+エンタイビオ
・アサコール+レミケード
・アサコール+ゼルヤンツ
・アサコール+プレドニン+アザニン



2 潰瘍性大腸炎のざっくり治療法紹介

複雑でさまざまな種類のあるUCの治療をなるべくわかりやすくまとめてみました。また、ここでは「患者としての見解」も多少混じっておりますのでご留意ください。


潰瘍性大腸炎の治療は基本的にこのようなガイドに則り行われていきます。これは「難治性炎症性腸管障害に関する調査研究」を行う専門家たちによって作られ「一般の医師がUC患者を治療する際の標準的に推奨されるもの」として用いられます。


「潰瘍性大腸炎・クローン病 診断基準・治療方針」 15ページ
「潰瘍性大腸炎・クローン病 診断基準・治療方針」 16ページ

病気の重症度や症状、体質などによってどんな治療が適切かは変わりますが、
・まずは「内科的治療」=「お薬による治療」を行い、
・それでは治療の効果が現れない場合には「外科的治療」=「手術による大腸全摘など」
と言う順序となります。

内科的治療では、アレルギーなどの問題で特定の薬剤が使えない場合や、明らかな重症・劇症を除けば、

・5-ASA製剤(「メサラジン」や「アサコール」など)
・ステロイド製剤(「プレドニン」など)
・免疫調整剤(「イムラン」や「アザニン」)
・生物学的製剤(「レミケード」、「シンポニー」、「ヒュミラ」、「ゼルヤンツ」、「エンタイビオ」、「ステラーラ」)

と言う種類の順序で薬剤を用いていくことが一般的。

「薬による治療」以外の方法として「血球成分除去療法」という治療法も「難治例」の場合に認められています。(自分の血液から悪さをする成分を除去して体内に戻す!人工透析と同じ手法です)

内科的治療は場合によってはそれぞれを組み合わせる事もあります。(アサコール+プレドニン、プレドニン+ステラーラなどなど。)
なお、例えば成分的には同じである「メサラジン」と「アサコール」、どちらを処方するか?といった「推奨する治療法」は医師のこれまでの治療経験などから分かれることも。つまり、用いる同種の薬剤の順序に「絶対の決まり」と言うものはありません。試してみて、ダメならもう一方を…という感覚です。

ちなみになぜこんなに内科的治療の種類があるのかと言うと、

「完治方法が分かっていない=現れる症状を抑えることしかできない→症状を抑えるアプローチの仕方がたくさんある」

からです。どの薬で治る(寛解する・寛解を維持する)のかは、正直やってみないとわからないところがあります。あの人では効いたけど私では効かない、なんてことは当たり前なのがUC治療です。また、初めのうちは効いていても同じ薬を使っていると次第に効き目がなくなってしまう、なんてことも。

20〜30代という若年層での発症も多く、今のところ「完治できない病気」とされているため長い付き合いになりそうな「潰瘍性大腸炎」。日常・社会生活を送る上で厄介な症状がたくさんで、発病した時は「まだ若いのに、これから一生なんて…」とショックを受けた私です。

そんな中でも治療をしていかねばならないのですが、できることなら病気のせいで自分の未来や夢を諦めたくない!自分らしく生きて、自分のQOL(Quality of Life/生活の質)を保ってやる!
だから自分自身が主体的に治療を選択・挑戦して、後悔やミスを減らしたい!そういう思いで潰瘍性大腸炎の治療にあたり始めました。
一度の人生を生きるのは自分自身ですからね、自分らしく楽しくいきたいじゃないですか(笑)

ということで、私は治療方法の選択・決定に関して次の3つのことを心がけるようにしています。


3 UC患者が治療方法の選択・決定にあたってすべきこと3つ

それではさっそくUC患者が「自分らしく生きるための治療方法の選択・決定」のためにすべきこと3つをご紹介します。

UC患者が治療法の選択・決定に向けてすべきこと3つ
 ①自身の治療方針の軸を持つ
 ②できる範囲で情報収集してみる
 ③医師をうまく利用する


 ①自身の治療方針の軸を持つ


「治療方針の軸」とは「寛解という治療目標」以外に自分で大切にしたいこと、優先したいことです。

中等症以上や難治性の治療は、治療そのものが身体への影響が大きかったり、注射や点滴による通院の増加など様々な面で負担が増えてくるものがほとんど。そのため、自身の夢や人生設計、社会生活との折り合いなどを踏まえた「自分に合った選択」をする必要が出てくるのです。

UCの治療は上述のように基本的な治療ガイドに則って行われています。しかしそれはあくまで「○○や▲▲、■■という治療法があって、大体こういう手順で治療して下さいな」と書かれている程度で、治療法や手順を厳密に定めているものではありません。そのため医者や病院の経験・考え方から「初めに推奨する治療法」は多少変わってくるそうです。

もちろん寛解を目指しているのだから効果のあるものが見つかるまであらゆる治療法を試していくべきですが、可能なら自分の軸から離れていない治療法でヒットしてくれれば嬉しいですよね( ^ω^ )

ということで、ライフスタイルや夢などを踏まえて「自分に合った治療」を選択をするために必要なのが「自分の治療方針の軸」なのです。

例えば私で言えば

大腸は温存したい
妊娠したい

といった軸を持っています
この軸に沿って、実際に治療を選択するときは

大腸摘出は最終手段。生命に関わったり、日常生活がまともに送れないレベルになるまで避ける
妊娠中も安全性が認められている薬を優先的に使用する


というような基準で判断しています。

活動期の患者さんにとって「寛解」は最重要。しかしそれ以外に何か自分にとって大切な軸があるのかどうか、考えておくことは大切だと思います。(副作用のなるべく少ない方法が良い、通院している時間が取りづらいから自分で飲める経口剤が望ましい、などまずは何でもいいでしょう!)

もちろん劇症であったり急激に悪化するなどで、そんなのん気なこと言ってられない!という状況に陥る可能性も。そういう場合は医師の判断を仰ぎ必要な治療をしっかり行うべきです。

しかしどのような状況であっても「潰瘍性大腸炎」と付き合っていくことになったのならば、一度じっくり自分の未来や夢と「病気」との関係性を整理してみるのが必要かなと考えます。
「病気であっても、自分らしく生きるためには何が大切なのか」
ということを明確にしておくことは自分にとっての生きる意味にもつながりますし、具体的な治療法選択という面でも役立つはずです!


②できる範囲で情報収集してみる


この記事を読んでくださっている方ならある程度「潰瘍性大腸炎」に関する情報や知識はすでに持っているかもしれませんね( ^ω^ )

UC患者は日本で約22万人いると推定され、それが本当ならば約500人に1人の割合(2021年現在)。最もポピュラーな難病と言われています。
そのため患者さん向けの情報サイトや冊子なども充実し、「闘病記」などの書籍、ブログもたくさんあります。そのようなものを利用してできる範囲で「情報」を集め、

・どんな病気か
・どんな治療法があるのか
・それぞれどんなメリット・デメリットがあるのか

といった概要的なことは知っておいて損はないです。治療へのイメージが具体的に持てたり、視野が広まるはず。
どんな情報が欲しいかによって調べ先は変わってきます。参考までに私が見ているHP等を分けて載せておきましたので、ご活用ください♪

☆潰瘍性大腸炎の概要を知りたい時は
・「難病情報センター
・「患者向けパンフレット
・「IBDステーション
このあたりを見れば全体像はわかると思います。

☆治療法の種類が知りたい時は
・「北里大学北里研究所病院の炎症性腸疾患先進治療センター(IBDセンター)
・「東京医科歯科大 潰瘍性大腸炎・クローン病先端治療センター
種類ごとにより詳しく書いてあります。

☆より専門的な情報が欲しい時は
・「J-STAGE
・「日経メディカル
などを追っていれば、専門的な論分や病気に関する最新ニュースをみることができます。

☆病気の概要からレシピや病院情報など役立つ情報提供サイト
・「IBDステーション
・「IBDプラス
・「トモノワ
各種お役立ち情報など。患者、ドクターの実際の声が聞こえてきます。

☆IBD専門誌
・「CC JAPAN
IBDのなりたてさんから長期闘病さん達まで幅広くターゲットに、「日進月歩するIBDの医療知識をわかりやすく解説する」ことを目指した雑誌です。

☆患者会に参加する
コロナ禍でもオンラインなどで開催している場合もあります。
「潰瘍性大腸炎 患者会 ◯◯(都市名)」
「潰瘍性大腸炎 患者会 オンライン」
などで検索すれば見つかります。実際に話して情報交換や仲間作りができれば心強いですよね。

全部に目を通したりしなくても大丈夫、気になるところからチェックしてみてください。また初めのうちは複雑な薬剤名などでパニックになりますが、徐々に親しんでいけばいいですよ。

また、そういうの読むの苦手だ〜と言う方はSNSという手を使ってみても。TwitterやインスタにはUC患者さん達の日常や闘病の様子の投稿があったりします。(私もしょっちゅう呟いております(笑)「情報収集」のためにアカウントを設けている方もいらっしゃいますので、この時代こういう手も有効だな〜と( ^ω^ )

と言うことで、アンテナを張ってちょっとずつでも関連情報を集めておくことをお勧めします。「自分に適した治療の選択肢」のヒントがあるはず!
また、いざ「主治医との診察時」に薬剤名や治療方法の名前が出てきても「それ何?!」と焦ることも減ります(笑)学生時代と同じで、予習しておくだけおトクです( ^ω^ )ただしわからない言葉が出てきたら必ず確認しましょうね!

ちなみに、潰瘍性大腸炎は世界中で原因究明や新たな治療法の確立を目指して研究が進められています。そういう情報を知れば、いつかは完治できそうだ!と明るい気分になれるかも知れません♪

☆期待の研究状況(2021年現在、なななの知る限り)
潰瘍性大腸炎に対する便移植療法(順天堂消化器内科腸内細菌研究グループ)
炎症性腸疾患に対する腸上皮移植・再生医療に期待(順天堂大など共同グループ)
潰瘍性大腸炎 治療薬開発 プロジェクト(京都大学大学院医学研究科消化器内科)
潰瘍性大腸炎における粘膜組織異常の原因がテロメアであることを発見、新規治療の実用化目指す(東京医科歯科大・筑波大)



③医師をうまく利用する


なんだかこの言い方だと悪意がある様に感じますが(笑)医師(主治医)はタッグを組んで治療にあたる頼るべきパートナーです。まして患者側は自分の人生がかかっていますから、「使えるものは使う」精神で治療に臨んでもいいんです!といっても別にドクターを悪用するするわけじゃありません😅
具体的にはこんな方法です。

★医師の利用戦法
・その1ー自分から色々報告したり提案する!
・その2ー情報をどんどん聞き出す!
・その3ーセカンドオピニオンはためらわなくてOK!
・その4ー距離を縮めて治療を有利に進める!
・その5ー(番外編)聞き役を肩代わりしてもらう!


その1ー自分から色々報告したり提案する!
以前患者が主治医に伝えるべきこと3つという記事でも書きましたが、自分が持っている症状に関する情報は「無関係かな?」とか「こんなこと言っても仕方ないかな?」と思わずにとにかく伝えちゃいましょう!何かしらの治療のヒントになる可能性は十分あります。ちなみに私感としてかなり必死?に伝えないと伝わらないなぁ〜という印象です😅

また、医者相手に治療方法など提案するなんて…と思うかもしれませんが、「●●という治療方法はどうでしょう?」と提案してみるのもアリです。まと外れな提案だったとしても医師は「病気に関すること色々調べているんだ」という認識でこちらを見てくれますから、自然と話し合いが深まったり専門的に突っ込んだ内容もしてもらえるようになります
とにかく疑問に思ったら聞いたり提案してみるのです!ちなみに先日、診察に付き添ってくれた夫が「バイオ製剤の併用はダメですか?」と、私の考えも及ばなかったことを主治医に提案しておりました。(答えとしては実例もないし認可されてないので無し、だそうです)


その2ー情報をどんどん聞き出す!
潰瘍性大腸炎の患者さんを診ているのであれば、医師は治療経験から得た知識は多かれ少なかれあるはずです。複数の症例を治療してみての「体感的見解」、さらには患者(一般人)には知り得ない医師・研究員界の「内輪な情報」だったりを持っていることも。「その1」の要領で提案したり質問しているうちにポロッと「ネットで検索しても出てこないこと」などの目からウロコ情報が出てくることもあります。
気になったことはどんどん聞いてみましょう、お宝情報が得られるかもしれません。
例えば私の主治医は北里IBDセンターに出入りしているとのことで、そこでの実情なども教えてくれます。


・その3ーセカンドオピニオンはためらわなくてOK!
セカンドオピニオンとは、患者さんが納得のいく治療法を選択することができるように、治療の進行状況、次の段階の治療選択などについて、現在診療を受けている担当医とは別に、違う医療機関の医師に「第2の意見」を求めることです。(引用:東京都福祉局

主治医とは別の医師に意見を求めることは患者としての権利です。しかし実際お世話になっている主治医に「別の人の意見が聞きたい」というのはなんだか失礼な気もしますよね。一見あなたの治療には満足していない、と言っているように見えますから。
しかし、先述のようにUCは完治する病気ではありません。「どの治療法を勧めるか」は医者(病院)次第な部分もあります。そうなれば医師や病院ごとに治療経験の差が出てきます。患者としては、できれば偏りなく情報を集め、自分の希望に合う治療をその治療実績の多い医師の元で受けたいですよね。
ですから、「セカンドオピニオン」は何も「今の治療に不満があるから」だけでなく、「情報を集めたいから」という側面での活用が期待できるんです。また、医師自身も「経験や知識の違い」は認識していますので、患者から「より広く情報を集めたいからセカンドオピニオンを希望する」と言われても何も気にしません。特に「治験」や「研究段階の治療法」を必要とする難治性などの場合、「○○に関してはどこそこの病院が有名ですから、そちらにセカオピしてみてもいいと思いますよ」と主治医が推奨する場合もあります。

きちんと患者さんのことを考えてくれる主治医であれば、医師自分の足りない部分を補えるような手立ても喜んで提案してくれるはず!勇気を出して提案してみるのも手ですd( ̄  ̄)

ただ、まずはしっかりと「自分の症状・状態」をしっかり主治医と共有し、「治療方針の軸」を伝えて話し合った上で、情報が足りない・治療方法に納得いかないという時に「セカンドオピニオン」という手を選択した方が良いです。闇雲に「セカオピ」しても意味がなく、お金と時間を無駄にしたという事態になりかねません。利用するなら事前に「セカンドオピニオンの方法」について患者側も知っておいた方がいいでしょう。


・その4ー距離を縮めて治療を有利に進める!
UCの場合、寛解状態であれば2〜3ヶ月に1度の診察で済むこともあります。しかし活動期ともなると1ヶ月に何度も診察があったりしますよね。しかしそれでも寛解まで至らず、「自分に合った治療法探し」のループに入るとその期間はますます伸びていったり…。このように、医師との付き合いも長くなるのが「潰瘍性大腸炎」という病気のいち側面です。
もちろんお医者さんは全力を尽くして治療に当たってくれていると思いますが、あえてちょっと意識して主治医との「距離」を縮める…するとちょっぴりでも「自分に有利」なことが起こるかもしれません♪

と言っても「菓子折りや金子を渡す」などのやり方ではありませんよ(笑)
例えば診察の際に「いつも熱心に診ていただきありがとうございます。」のように感謝の気持ちを伝えたり、「頼っていますよ!」という気持ちをそれとなく伝えてみましょう。人は頼られたり感謝されると、相手との心理的距離は近くなります。そうすれば、ふと「あの人の症例を別の医師に相談してみようかな」とか「最新の研究ではどうなっているのだろう」と、何かしらの医師の行動につながるかもしれません。もちろん絶対そうなるとは言えませんが、「頼られた相手のために力を尽くしたい」という感情は意外と人を動かすこともあると思います。
またそうやって主治医と自分の距離を近づけておくことで、普段の診察でも「なんでも気軽に言い合える」状態にしておけるのは患者・医師それぞれのメリットにつながります。「適度に良好な関係を保って、連携プレーで病気に立ち向かう」くらいの気持ちでいってはいかがでしょうか。
ちなみに私の夫は「自虐」で相手の心に近づくのが得意、そんな戦法も…笑

↑夫の自虐ネタで一気に和やかムードになった診察のワンシーン

・その5ー(番外編)聞き役を肩代わりしてもらう!」
これは親戚の内科医さんに教わったテクニック(?)。
病気や治療に関する細々したことを聞くのって、患者本人にとっては結構負担に感じてしまう場合もありますよね。「面倒に思われないか」、「厄介な患者だと敬遠されないか」などなど…そんなことを患者さんが心配する必要は全然無いのですが!もしどうしても自分では聞きづらいな〜という場合は、家族やパートナーなどにその役割を肩代わりしてもらうのも一つの手です。
あらかじめ「医師に言いたいことや聞きたいこと」を肩代わりしてくれる方と共有しておき、実際に診察の場面に同行してもらいます。そこでその方に「根掘り葉掘り」聞いてもらいましょう!その時あなたは「すみませんね〜、この人心配性で!」という雰囲気を出せばOK!主治医も「心から心配してるんだな」と話に付き合ってくれますし、何より患者さん本人の心理的負担も減ります
実際、患者本人より患者の家族の方が心配しているというのは「よくある話」だそうなので、自分から話すのはちょっと…という方はこの「役割分担戦法」をぜひお試しあれ∩^ω^∩



4 終わりにー潰瘍性大腸炎と人生

20代前半で潰瘍性大腸炎と診断され、「完治」できないこの病と一生付き合っていかなければならない…
そう知った時、描いていた夢や将来への希望が一気に打ち砕かれた思いをしました。

確かに現在、潰瘍性大腸炎は「完治」できる病ではありません。さらに私の場合は「難治性」、ぐずぐずとくすぶる腸を抱えて生きております。

この病気のせいでやりたい事もできない、いつもっと悪化してしまうかもしれない、そんな不満や不安はゼロにはできません。
しかし、その気持ち自体からは何も生まれないな〜というのも実感しています。

この病のせいで「困難になったこと」「不可能になったこと」はありますが、「病気自体」もひっくるめて自分なのだと割り切れると「じゃあこの人生どうしてやろうか」と肝を据えて考えることができるようになりました。
ありきたりですが、「出来ないこと」を嘆くより「できること」を求めて自分を成長させた方がよほど楽しいです。

人生1度きり。だったら私は「自分らしく、大切な人たちと楽しく生きたい」と強く思うようになりました。

そうして今、自分らしく趣味を楽しむには、自分らしく働くには、自分らしく家庭を築くには…など、建設的な気持ちで日々を過ごしています。
こんなこと書いている今(2021年7月)も絶賛炎症中で、時には「あぁもうめんどくせー!」と投げやりな気持ちも起こりますが、それでも「楽しいが一番だな」と改めて思うのです。
そして、「こんな奴もいるぜ」って感じの笑って生きてるUC患者になれたらと考えております。(笑)

ということで、今回は少しでも他のUC仲間のためになればと私の経験を述べさせてもらいました。何かに少しでも役立てばいいなと思います( ^ω^ )



潰瘍性大腸炎との格闘を描いた闘病エッセイコミックもよろしければお読みください♪

闘病COMICを読む

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