2021年7月、なななの潰瘍性大腸炎の治療方法を変更しました。 どうして変更するに至ったか、どう考えて次の治療法を選択したのかをご紹介します★
UC治療記録【2021年版その1】治療変更とその経緯-どう考えて治療方法を選んだのか-
★もくじ★
1 なななの潰瘍性大腸炎、治療経歴
2 なななの今回の診察経緯と様子
3 なななの治療方針(何を軸に考えるのか)
4 なななに残された治療の選択肢と治療法の決定
1 なななの潰瘍性大腸炎、治療経歴
簡単に私のUC治療経歴をご紹介します。
詳しいバージョンはこちらの記事を参考にして下さい♪
●治療経歴
・アサコール→ペンタサ注腸
・アサコール+プレドニン(ステロイド)+アザニン
・リアルダ
・アサコール+レクタブル
・アサコール+血球除去療法
・アサコール+プレドニン+アザニン
・アサコール+エンタイビオ
・アサコール+レミケード
・アサコール+ゼルヤンツ
・アサコール+プレドニン+アザニン(←NEW!)
●2012年発症、全大腸炎型の中等症、寛解と再燃を繰り返す。
●ステロイド依存例(ステロイドは効くけど、止めると再燃しちゃうタイプ。
●2021年7月現在、ゼルヤンツで多少良くなったが内視鏡的にもまだ「むくみ」や「びらん」が新規に発生したりと寛解には至らず。(症状:下痢、血便、トイレ10回/day)
=治療変更を選択!
2 なななの今回の診察経緯と様子
・6月上旬、寛解導入を目的とした生物学的製剤「ゼルヤンツ」の効果確認のための内視鏡検査を行い、「依然炎症が残る」と判断。
・今回の診察でゼルヤンツから他の治療方法に切り替えるため、治療法を夫も含め主治医と検討、決定。
これまでは治療法をある程度「好きに選べる」状態でしたが、生物学的製剤として3種目の「ゼルヤンツ」が私には力不足ということが判明し、いよいよ治療の選択肢が限られてきてしまいました。というわけで今回の治療法の選択は今ままで以上に時間をかけ、家族とも話し合いを重ねるなど真剣・慎重に行なったと思います。具体的には
・事前にまる2日かけて情報収集、有益情報はプリントアウト
・有益情報を家族に共有(プリントしたもの読んでもらう)
・夫の親戚の内科医さんに電話で相談
・主治医に聞きたいことやこちらの提案を箇条書きして書面で渡す(「治療法の提案」、「気になっている治験の情報」、「研究途中の新薬についての情報」)
などなど。主治医との話し合いも、夫を含め納得いくまで時間をかけて話し合ったという印象でした。
3 なななの治療方針(何を軸に考えるのか)
UCは「腸の炎症の寛解と維持」が治療の最終目的です。しかし、私のように難治性で治療の種類も限られてくると、「治療による体への負担」や「治療適用の条件」などが増えてきます。そういったものの中からなるべく自分に適した治療を選択するため、自分なりの治療方針(軸にすること)を決めておきました。
なななの治療方針
①大腸は温存したい(外科治療はどうしようもない時の最終手段)
②妊娠を希望する
将来「UC根治治療」や「自分の特効薬」が登場する可能性を信じ、できれば大腸は腹に収めておきたいと考えています。
また、母体の健康を保った上での出産・子育ても希望しています。
4 なななに残された治療の選択肢と治療法の決定
「私の治療方針」を伝えつつ、私自身の提案や主治医から提案された治療法をまとめた、現時点の選択肢一覧です。
これを見つつ、それぞれのメリットやデメリットを話し合って、1つの方法に決定していきました。
決定の流れ
・⑦の外科手術は最終手段と考えているので無し
・妊娠の希望もあるので、妊娠中でも使える治療法が優先順位高し
・⑤は妊娠希望のある人は条件から外れるため今は選択しない
・①はこれまで使ってきて「寛解維持でも望み薄」とのこと。かつ妊娠も×なため無し
・④は入院という煩わしさ、加えて寛解維持の方法は②と同じであるため、緊急性のない今は選択するメリットはないと判断
・③は治療の選択肢の温存+今後の治験参加の可能性を鑑みて今回はなし
※⑤の治験では「ステラーラ」を使用したことがあるor生物学的製剤を4種以上使用したことがある人は対象外
結論
②の治療で決定!その治療の間にセカンドオピニオン等で治験の情報をさらに集め、今後の選択肢に加えられるか検討。
と、こんな感じで決定。再びのステロイドです。ステロイドの「副作用」は恐ろしさは体感済みですが、その圧倒的な効き目や即効性には正直「ありがたい」と感じてしまいます…!かといってこれで寛解維持ができるわけではない(寛解導入:ステロイド、寛解維持:アザニンなどの免疫抑制剤)ので、増量したとしてもアザニンで維持できれば…と願ってのチャレンジです。
ちなみにこの話し合いは、元々クールな主治医と私たちとで、真剣ムードのなか行われました。しかしふとした瞬間、夫が自虐ネタをかましてきたことで私だけでなく主治医まで吹き出すことに!
※NUDT15遺伝子多型検査。なななの場合、好中球減少や全脱毛が起こる確率はそれぞれ5%のArg/Cyc型。(参考|潰瘍性大腸炎の治療薬 アザチオプリンについて)
ですがこの後はいつになく和やかなムードで話が弾みました。真剣な雰囲気が悪い訳ではありませんが、「笑い」を共有することで、どことなく気軽になんでも話せる雰囲気が生まれますよね。それって、患者さんにとってはすごく「嬉しい」状況です。また「自虐ネタ」はある意味「自己開示」であり、それを受けた側は「好感や親近感」を感じます。たとえ医者と患者の関係性であったとしても人間同士ですから、できれば良好な関係を作った方がお互いメリットが♪
一見イカついのに、自分の頭をいじって場を和ませちゃう、実は周囲から愛される人間性の彼だからできる技ですが(笑)おかげで主治医との親密度も高まり、今回の診察もうまく進められたと思います( ^ω^ )
ということで今回は上述のようにステロイドによる治療を選択しました。
ここまでの経験で、大事だなと思ったことや知り得た情報、ノウハウを『UCが治療方法の決定にあたってすべきこと3つ』にまとめてみました!
長くなるので別記事でじっくりご紹介したいと思います( ^ω^ )
さてさて、私の治療の行方はいかに〜?!
潰瘍性大腸炎との格闘を描いた闘病エッセイコミックもよろしければお読みください♪
闘病COMICを読む